みなさんは天皇についてどれだけ知っていますか?
「天皇って日本で偉い人だよね?」
「よくわかんないけどすごい人だよ!」
僕は最初、「陛下」とか「皇后」とか全くわかりませんでした
ですが、調べると色々と面白い雑学がたくさんあることがわかりました
今回は”ただの雑学を深い教養にしたい”と考える僕が、みなさんに天皇にまつわる雑学をわかりやすくご紹介します
雑学の多くは、参考にした本「ビジュアル百科 写真と図解でわかる! 天皇〈125代〉の歴史」から抜粋してご紹介しています
目次
教養になる基礎知識
名前
まずは名前から解説します
天皇家の血を引く親族のことを「皇室(こうしつ)」と呼び、天皇からみて親戚の方たちを「皇族(こうぞく)」と呼びます
「皇室」は天皇一族の総称で、「皇族」は天皇を除いた人たち(天皇からみて親族となる人たち)のことです
補足
皇室の方々は普通の人とは違うので、下の名前はありますが苗字を持っていません
僕の名前を使って解説します
普通は「大葉よし博(おおばよしひろ)」のように「苗字+名前」ですが、皇室に生まれると「よし博(よしひろ)」とうように苗字がありません
皇室の血を引く女性は、ご結婚されるまでは苗字を持ちません
これは、皇室の女性が結婚をすると皇室から外れる、つまり普通の人となるからです
苗字の代わりに、「宮号(みやごう)」「称号(しょうごう)」というものが与えられます
「称号」は天皇のお子様に与えられます
やがて大人になると称号で呼ばれなくなって、「宮号」で呼ばれるようになります
僕を例にしてみる解説します(宮号や称号は適当に決めてますので、意味はありません)
「飛宮 よし博(ひみや よしひろ)」というように「称号+名前」になります
僕の兄弟が天皇になると「車乃宮 よし博」というように「宮号+名前」という感じになります
呼び方
次に皇室の方の呼び方を解説します
現在、在位されている天皇のことを「今上天皇(きんじょうてんのう)」と呼びます
今上天皇は「今の天皇」という意味合いで呼ばれ、天皇陛下は「天皇さま」のような意味合いです
先代の天皇のことを「上皇陛下(じょうこうへいか)」と呼びます
先代の天皇の奥様のことを「上皇后陛下(じょうこうごうへいか)」と呼びます
現在は上皇陛下はご存命なのでまだ呼びませんが、崩御(ほうぎょ=お亡くなり)の場合はその時の年号をとって「平成天皇(へいせいてんのう)」と呼ぶことになります
上で説明した呼び方に当てはまらない皇族の方々は、次のように呼びます
男性は「親王殿下(しんのうでんか)」と呼び、女性を「内親王(ないしんのうでんか)」と呼びます
次の天皇になられる方の呼び方
もし今上天皇が突然崩御されたりなどで天皇が変わる場合のため、次の天皇になる順番が決められています
これを「高継承順位(こういけいしょうじゅんい)」といいます
この場合、「皇太子(こうたいし)」と呼びます
天皇のお孫さまだった場合は「皇太孫(こうたいそん)」と呼びます
補足
現在の継承順位は、天皇陛下の弟さまにあたる「秋篠宮 文仁 親王 殿下(あきしのみや ふみひと しんのう でんか)」です
一応「皇太弟(こうたいてい)」という呼び方がありますが、皇室にまつわる決まりの「皇室典範(こうしつてんばん)」では呼ぶ必要がありません
なので、現在は「秋篠宮 皇嗣 殿下(あきしのみや こうし でんか)」と呼ばれています
天皇の存在
天皇は現在では日本の象徴とされています
天皇はかつて国の元首として強い権限を持っていて、軍を動かすこともできる権力を持っていました
その後、日本国憲法の第1条で「天皇は日本国の象徴である」と定められたことから、天皇は政治に一切関与できなくなりました
由緒正しく格式高い方々なのは間違いありませんが、かつてのような権力はもうありません
参考資料
宮内庁(https://www.kunaicho.go.jp)
Wikipedia「皇室」(https://ja.wikipedia.org/wiki/皇室)
Wikipedia「皇嗣」(https://ja.wikipedia.org/wiki/皇嗣)
Wikipedia「皇室典範」(https://ja.wikipedia.org/wiki/皇室典範)
初代の神武天皇は存在しない!!
今の天皇陛下はわかると思いますが、では一番最初の天皇は誰かご存知でしょうか?
ですが、神武天皇は現在、伝説の人と言われています
それは「日本書紀」や「古事記」などの古い書物でしか描かれておらず、研究している専門家たちの中でも実在したと断言できる資料がないからだと言われています
実在すると確認された最古の天皇は16代目の天皇「仁徳天皇(じんとくてんのう)」からとされています
初代の「神武天皇」から9代目の「開下天皇(かいかてんのう)」までは神話の世界の存在とされています
補足
ちなみに「天皇」という名前の由来は、昔の中国を治めた伝説上の帝王である三皇「天皇・地皇・秦皇(人皇)」から来たという説があります
「天皇」という号を使い始めたのは、記録では40代目の「天武天皇(てんむてんのう)
」の代からです
天皇は18歳で成人?
天皇が行う行事にはたくさんの儀式・祭祀(さいし)が存在します
補足
1年のうちにとんでもない数の行事を行わなければなりません
祭祀だけでも年間24回行われています
他にも様々な行事が行われるなかでこの回数を行うのですが、これらは全て天皇の私的な行為と見なされてしまいます
それは日本国憲法により、政教分離の原則(政治と宗教は分けなければならない)が厳しく適用されているからです
そのうちの一つ「加冠の儀(かかんのぎ)」です
これは天皇陛下の子供である皇太子(親王殿下)の成人式にあたるのですが、これは皇太子が18歳になった時に執り行われます
これは摂政(せっしょう)というシステムが大きく関係しています
摂政というのは、天皇に即位された方が未成年だった場合に代理人を立てるというシステムです
今ではあまり必要性が感じられないかもしれませんが、昔の天皇は政治に関与していました
天皇が10歳など幼いうちに即位された場合、国を左右する政治的判断などできません
そんなときに代わりに公務を行ったり、公務を補佐する付き人が必要になります
これが摂政です
未成年で天皇に即位した場合は、この摂政のシステムが適応されます
そのため、早めに成人として認められることで、摂政を置かずに公務を務められるようになるのです
天皇はどれだけ特別待遇?
天皇の生活というのは、普通の人には想像つかないことが多いです
たとえば、皇室に生まれると戸籍も苗字もありません
海外に行くときに必要なパスポートも、天皇は持っていません
補足
国家元首はパスポートが不要と、国際慣例としての外交特権があります
上皇陛下は車の免許はお持ちだそうです
皇室の方々は戸籍がないので、免許証の本籍欄にはただ「日本国」と記載されているそうです
天皇陛下という位は世界でもとても格式が高くて、バチカンに認められた唯一の皇室であり、エリザベス女王は天皇にのみ上座を譲り、米大統領もホワイトタイ(白いネクタイ)をして空港まで出迎える特別仕様になります
他にも、天皇や皇族専用の列車「お召し列車」というものもあり、普段は天皇がお使いになられる車両を切り離して一般向けに運行しています
天皇杯って天皇と関係あるの?
みなさんは「天皇杯(てんのうはい)」というのをご存知でしょうか?
きっと一度は聞いたことのあると思います
よく聞くのは競馬やサッカーかと思います
この栄光は、宮内庁(くないちょう)と呼ばれる皇室関係の仕事を担当する行政機関が、競技大会を運営する団体に対して与えられます
補足
天皇杯がある競技は”宮内庁から認められた競技である”という証にもなっています
”競技”というのはスポーツだけではなく農林水産の技術を競うものも含まれます
補足
農林水産の技術も複数の部門があり、それぞれに天皇杯の栄光を与えられます
そこで得た実績・結果を讃え、天皇・皇后両陛下が直接挨拶をする行事が行われます
滅多にお会いすることができない両陛下が直接お越しになるという点でも、大変光栄な名誉でもあります
この様子はニュースなどで映像を一部見ることができます
参考資料
Wikipedia「天皇杯」(https://ja.wikipedia.org/wiki/天皇杯)
農林水産省(https://www.maff.go.jp/j/press/kanbo/bunsyo/211006.html)
まとめ
いかがだったでしょうか?
日本の象徴である天皇について、まだまだわからないことがたくさんあると思います
歴史のことももちろん、たくさんの法律や行事などもあります
「自分には関係ない」
そう思ったりせず、ぜひ天皇のシステムを理解した上で「天皇」という存在を考えてみてはいかがでしょうか?
※このブログ、そして記事には「政治的な思想を広げる活動の意図」はありません
純粋な雑学・情報としてお取り扱いください